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#1106 決算分析 : 株式会社琉球デリカサービス 第28期決算 当期純利益 55百万円

株式会社琉球デリカサービスは、沖縄の「食」を支える中食(なかしょく)のリーディングカンパニーです。1998年の創業以来、「安心・安全で美味しい」をモットーに、県内の大手コンビニエンスストアやスーパー向けにお弁当やおにぎり、サラダなどを製造。近年では、沖縄県産食材を活かした自社商品の企画開発にも力を入れ、品質・売上ともに沖縄No.1の食品製造企業を目指しています。


株式会社琉球デリカサービスの第28期(2025年3月31日現在)の決算公告が、2025年5月16日付の官報に掲載されましたので、その概要と事業の展望について分析します。

20250331_28_琉球デリカサービス決算

第28期 決算のポイント(単位:百万円)
資産合計: 1,077百万円 (約10.8億円)

負債合計: 660百万円 (約6.6億円)

純資産合計: 416百万円 (約4.2億円)

 

売上高: 3,307百万円 (約33.1億円)

営業利益: 80百万円 (約0.8億円)

当期純利益: 55百万円 (約0.6億円)

 

今回の決算では、売上高33.1億円に対し、営業利益80百万円、当期純利益55百万円を計上し、安定した収益力を示しています。純資産は約4.2億円、自己資本比率は約38.6%です。

特筆すべきは、資産の部に計上された有形固定資産が655百万円(約6.6億円)と、総資産の約6割を占めている点です。これは、コンビニやスーパーへ毎日大量の商品を供給するための、大規模な食品製造工場や機械設備へ積極的に投資していることを示しています。HACCPに準拠した徹底的な衛生管理が求められるこの業界において、最新鋭の設備への投資は、事業の根幹である「食の安全・安心」を担保するための生命線であり、同社の競争力の源泉となっています。

 

事業内容と今後の展望(考察)

【事業内容の概要】
琉球デリカサービスの事業は、沖縄県民の日常の食生活に深く根差しています。

中食(デリカフーズ)の製造:
事業の中核は、県内の大手コンビニエンスストアやスーパーで販売される、お弁当、おにぎり、寿司、調理パン、サラダ、惣菜などの製造です。顧客のニーズに応じて多種多様な商品を、毎日決まった時間に、大量かつ安定的に供給する能力が求められます。

商品開発:
単なる受託製造に留まらず、沖縄県産の食材を活用した自社商品の企画開発にも積極的に取り組んでいます。これにより、地産地消に貢献するとともに、他社にはない独自性を打ち出し、商品ラインナップの魅力を高めています。

品質・衛生管理:
食品製造業において最も重要なのが、徹底した品質・衛生管理です。従業員一人ひとりの体調管理や手洗いの徹底はもちろん、工場全体の製造工程において、HACCP等の基準に則った厳格な管理体制を構築し、食の安全・安心を守っています。

 

【財務状況と今後の展望・課題】
第28期決算における安定した業績は、ライフスタイルの変化を背景とした中食市場の堅調な成長に支えられています。女性の社会進出や単身世帯の増加に伴い、調理済み食品への需要は年々高まっており、同社が事業を展開するコンビニ・スーパー向けのデリカフーズ市場は、今後も安定的な成長が見込まれます。

同社の強みは、以下の3点に集約されます。

✔大手企業との強固な取引関係

県内の大手コンビニ・スーパーとの長年にわたる取引実績は、安定した受注に繋がるだけでなく、同社の品質管理能力や商品開発力が高く評価されていることの証左です。

✔大規模な生産能力と柔軟な対応力

最新の設備を備えた工場で、日々発売される新商品や季節限定商品など、顧客からの多種多様な要求に迅速かつ柔軟に対応できる生産体制を構築しています。

ニッスイ日本水産株式会社)グループとしてのシナジー

親会社であるニッスイグループが持つ、全国規模の調達力、商品開発ノウハウ、品質管理技術などを活用できることは、大きな強みとなります。

今後の成長に向けた課題としては、第一に原材料価格やエネルギーコストの高騰への対応が挙げられます。利益率を確保するためには、生産工程のさらなる効率化によるコスト削減や、付加価値の高いオリジナル商品の開発・販売強化が不可欠です。

第二に、労働力の確保と人材育成です。食品工場のオペレーションは労働集約的な側面が大きく、安定した人材の確保は事業継続の生命線です。同社は「自ら考え、行動する人を応援する」というビジョンのもと、契約社員から正社員への登用制度や、頑張りが給与に反映される評価システムを導入しており、従業員の定着とスキルアップに繋げる取り組みを継続していくことが重要です。

 

琉球デリカサービスは、沖縄の食生活に欠かせないインフラとして、日々の食卓を支えています。台風などの非常時においても、同社が製造するお弁当やおにぎりは、県民の生活を守る重要な役割を果たします。これからも、沖縄No.1の食品製造企業を目指し、「安心・安全で美味しい」商品を提供し続けることで、地域社会に貢献していくことが期待されます。

 

企業情報
企業名: 株式会社琉球デリカサービス

所在地: 沖縄県浦添市西洲2-1-2

代表者: 中瀬 一郎

事業内容: 沖縄県内のコンビニエンスストアやスーパーマーケット向けに、弁当、おにぎり、サラダ等の製造・販売を行う。ニッスイ日本水産株式会社)のグループ会社。

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