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#1639 決算分析 : 株式会社Myアセット 第37期決算 当期純利益 318百万円

不動産投資の世界は、金利の動向、社会構造の変化、そしてテクノロジーの進化といった外部環境の波を常に受け続けています。このような不確実性の高い時代において、企業が顧客からの信頼を勝ち取り、成長を続けるためには何が必要なのでしょうか。それは、変化を恐れず、しかし無謀な拡大は慎むという、絶妙なバランス感覚かもしれません。
今回は、千葉県松戸市に本社を構え、「変化するものだけが、生き残ることができる」という理念のもと、堅実な財務基盤と先進的なサービス開発を両立させる株式会社Myアセットの決算を分析し、その強さの秘密と今後の展望に迫ります。

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決算ハイライト(第37期)
資産合計: 7,527百万円 (約75.3億円)
負債合計: 5,723百万円 (約57.2億円)
純資産合計: 1,804百万円 (約18.0億円)
当期純利益: 318百万円 (約3.2億円)


自己資本比率: 約24.0%
利益剰余金: 1,711百万円 (約17.1億円)

 

まず注目すべきは、その健全な財務体質です。総資産約75.3億円に対し、純資産が約18.0億円と厚く、自己資本比率は約24.0%に達しています。これは企業の安定性を示す重要な指標であり、不動産売買を事業の中心に据える企業として、顧客に安心感を与える強固な基盤と言えるでしょう。また、当期純利益も318百万円と着実に利益を計上し、利益剰余金が17億円を超えるなど、安定した収益力と内部留保の厚さが伺えます。

 

企業概要
社名: 株式会社Myアセット
設立: 昭和63年7月(株式会社大成住販として)
所在: 千葉県松戸市小根本37-3
代表者: 代表取締役社長 中野 貴行
事業内容: 投資用不動産の売買・仲介・管理、中古不動産再生、居住用不動産、建築・リノベーション、不動産コンサルティング

www.e-sumai.co.jp

 

【事業構造の徹底解剖】
Myアセットの事業は、単なる不動産仲介に留まらない、多角的かつ顧客本位のサービスポートフォリオで構成されています。その根幹には「顧客の課題を即座に解決し、関係者すべてが満足できる」という思想があります。

✔投資用・居住用不動産事業
事業の核となるのが、投資用不動産の売買・仲介です。豊富な資金力を背景とした積極的な買取と、専門家チームによる綿密な物件調査・権利関係の整理により、安心して取引できる体制を構築しています。また、マンションや戸建てといった居住用不動産においても、買取から企画・販売、リノベーションまでを一貫して手掛け、高い信頼を得ています。

✔プロパティマネジメント・コンサルティング事業
物件を売買して終わりではなく、その後の資産価値を最大化するサポートも同社の強みです。入居者募集から集金、クレーム対応までを一括代行する賃貸管理(プロパティマネジメント)は、多くのオーナーから支持されています。また、キャリア10年以上の専門家が、売買から運営、資金調達まで広範なアドバイスを行うコンサルティング事業も展開しています。

✔不動産開発・再生事業
自社でも多数の賃貸物件を保有するリアルな経験を活かし、用地仕入れから設計・施工、販売、アフターサービスまでを一括で提供。特に、新築賃貸アパート「ALIVIEPROJECT」は、30年以上の経験を集大成した人気ブランドとなっています。中古不動産を現代のニーズに合わせて蘇らせるリノベーション事業も得意としています。

✔頭やわらか事業
同社の先進性を象徴する、全社横断のユニークな取り組みです。IT重説、ドローンでの建物診断、抗ウイルス・抗菌施工、不動産小口化商品「Myファンド」など、業界の常識にとらわれない新しいサービスを次々と創出。顧客の利便性向上と新たな価値提供を常に追求しています。

 

【財務状況等から見る経営戦略】
✔外部環境
近年の金融緩和は不動産市場を活気づかせてきましたが、今後の金利動向は市場の大きな不透明要因です。一方で、DX化の波は不動産業界にも及び、オンラインでの取引完結やAI査定など、新たなビジネスチャンスを生んでいます。また、社会問題化する空き家の増加は、同社が得意とする不動産再生事業にとって追い風となる可能性があります。

✔内部環境
同社の経営戦略の根底には、トップメッセージで語られる「変化をしながら存在し続けること」という強い意志があります。バブル崩壊リーマンショックを乗り越えてきた歴史が、無謀な拡大を避ける堅実経営に繋がっています。自己資本比率24.0%という健全な財務は、まさにこの理念の表れです。また、数十社に及ぶ金融機関との広範な取引関係は、機動的な物件買取を可能にする「豊富な資金量」という強力な武器となり、事業の安定性を支えています。

✔安全性分析
自己資本比率24.0%は、財務の安定性を高く評価できる水準です。利益剰余金が17億円以上積み上がっていることからも、長期にわたり安定して利益を創出し、それを内部に蓄積してきたことがわかります。これは、予期せぬ市場の変動に対する高い耐性を意味し、顧客や取引金融機関からの信頼の源泉となっています。自己株式の取得も行っており、株主への利益還元や資本効率の向上に対する意識も見て取れます。

 

SWOT分析で見る事業環境】
強み (Strengths)

自己資本比率24.0%という健全で強固な財務基盤

・数十社の金融機関との取引に裏打ちされた、機動的な物件買取を可能にする豊富な資金力

・「頭やわらか事業」に象徴される、ITやドローンなどを活用した業界先進のサービス開発力

・投資、居住、管理、建築、コンサルまで手掛けるワンストップの総合サービス提供能力

・千葉・東京・神奈川をカバーするエリア戦略と、30年以上の業歴に裏打ちされた信用力

弱み (Weaknesses)

・大手財閥系の不動産会社と比較した場合の、ブランド認知度の差

・収益の多くを不動産市況の変動に左右されやすい売買・仲介事業に依存している可能性

・専門人材の確保と育成が、事業拡大のスピードを規定する要因となり得ること

機会 (Opportunities)

・DX化の進展による、不動産テック領域での新サービス創出(VR内見、AI価格査定など)

・空き家問題の深刻化に伴う、中古不動産のリノベーション・再生事業へのニーズ拡大

・小規模不動産特定共同事業「Myファンド」を通じた、新たな投資家層の開拓

・2025年7月の横浜営業所開設による、神奈川エリアでのマーケットシェア拡大

脅威 (Threats)

・将来的な金融引き締め(金利上昇)による、不動産投資マインドの冷え込みと市況の悪化

・建築費や人件費の高騰による、開発・リノベーション事業の利益率低下

・不動産に関連する税制や法規制の変更が、事業に与える影響

・人口減少による、国内の住宅需要の長期的な縮小リスク

 

【今後の戦略として想像すること】
堅実な財務基盤と先進性を併せ持つ同社は、今後さらなる飛躍を目指すでしょう。

✔短期的戦略
まずは2025年7月に開設する横浜営業所を早期に軌道に乗せ、神奈川エリアでのプレゼンスを確立することが重要です。東京・千葉で培ったノウハウを横展開し、地域に根ざした情報網を構築することで、新たな収益の柱として育成していきます。並行して、「頭やわらか事業」で生まれた各種サービスの収益化を加速させ、仲介手数料以外の収益源を強化していくと考えられます。

✔中長期的戦略
中長期的には、不動産小口化商品「Myファンド」の規模を拡大し、より多くの個人投資家が参加できるプラットフォームへと進化させることが予想されます。これは安定的なフィービジネスの確立に繋がります。また、社会的な要請が高まる「空き家再生事業」をさらに強化し、企業の社会的責任を果たしながら収益を上げるモデルを追求していくでしょう。盤石な財務基盤を活かした、同業他社のM&Aなども視野に入ってくる可能性があります。

 

まとめ
株式会社Myアセットは、一見すると相反する「堅実さ」と「先進性」という2つの要素を、高いレベルで両立させている稀有な不動産企業です。30年以上の歴史で培った揺るぎない信用と、自己資本比率24.0%という強固な財務基盤を土台としながら、ドローンやITを駆使した「頭やわらか事業」で常に時代の先を見据えています。それは、「変化し続けることこそが、最大の誠意」という経営哲学そのものです。今後、横浜へのエリア拡大と先進的サービスの深化を通じて、同社がどのように企業価値を高めていくのか、その動向から目が離せません。

 

企業情報
企業名: 株式会社Myアセット
所在地: 千葉県松戸市小根本37-3
代表者: 代表取締役社長 中野 貴行
設立: 昭和63年7月
資本金: 1億円
事業内容: 事業法人・個人へ投資用不動産を対象とした運用アドバイス及び物件売買・仲介並びに管理業務、中古不動産のリノベーションなど再生事業及び流動化、住居用不動産の売買・仲介及び賃貸の斡旋、注文住宅及び建売住宅の設計・建築・販売
免許・登録: 宅地建物取引業 国土交通大臣(5) 第6973号、小規模不動産特定共同事業 千葉県知事(1)第1号、一般不動産投資顧問業 一般-第840号、第二種金融商品取引業 関東財務局長(金商) 第1989号 他

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