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#408 クレアシオン・キャピタル株式会社 第34期決算 当期純利益 203百万円

クレアシオン・キャピタル株式会社の第34期の決算公告が掲載されましたので、その概要をピックアップします。

20241231_34_クレアシオン・キャピタル決算

第34期 決算のポイント(単位:百万円)

• 資産合計: 6,016 (約60.2億円)
• 負債合計: 5,166 (約51.7億円)
• 純資産合計: 850 (約8.5億円)
当期純利益: 203 (約2.0億円)

 

今回の決算では、当期純利益として203百万円(約2.0億円)が計上されました。 資産合計は約60.2億円、負債合計は約51.7億円で、純資産合計は約8.5億円です。自己資本比率は約14.1%となっています。利益剰余金は750百万円(約7.5億円)と厚く積み上がっており、資本金100百万円(約1.0億円)とともに純資産を形成しています。流動資産が約54.0億円と資産全体の約90%を占め、流動負債も約51.7億円と大きいのが特徴です。

事業内容と今後の展望(考察)

 

【事業内容の概要】
クレアシオン・キャピタル株式会社は、1991年に設立された独立系のプライベートエクイティ(PE)投資ファンド運営会社です。「日本の宝への投資」をミッションに掲げ、主に日本の中堅・中小企業を対象とした投資、経営支援を行っています。 同社の公式ウェブサイトなどによると、主な事業として以下の点が挙げられます。

 

プライベートエクイティファンドの組成・運営: 事業承継、非公開化(MBO/MEBO)、カーブアウト(事業部門の切り出し)、成長資金の提供などを目的としたPEファンドを組成し、機関投資家などから資金を集めて運営しています。


中堅・中小企業への投資: オーナー系企業や事業承継問題を抱える企業、成長ポテンシャルを持つ企業に対し、株式を取得する形で投資を実行します。


ハンズオンでの経営支援: 投資先企業に対し、資金提供だけでなく、取締役の派遣や経営戦略の策定支援、業務改善、M&A戦略の実行など、能動的かつ実践的な経営支援(ハンズオン支援)を行い、企業価値の向上を目指します。


企業価値向上とエグジット: 投資先企業の成長を実現した後、IPO(新規株式公開)や第三者への株式売却(トレードセール)などにより投資資金の回収(エグジット)を図ります。


【財務状況と今後の展望・課題】
第34期決算で当期純利益203百万円(約2.0億円)を計上し、安定的な利益剰余金の蓄積が見られる背景には、同社が運営するファンドからの管理報酬や、投資先企業の価値向上に伴う成功報酬(キャリードインタレスト)などが貢献しているものと推察されます。流動資産および流動負債が大きいのは、ファンド運営会社特有の資金フロー(投資実行前の一時的な資金保有、LP投資家への分配準備金、ファンド運営に伴う短期的な立替金など)を反映している可能性があります。

 

クレアシオン・キャピタルが主戦場とする中堅・中小企業セクターは、日本経済の屋台骨でありながら、経営者の高齢化や後継者不足による事業承継問題が深刻化しており、PEファンドによる支援ニーズは依然として高い状況です。同社の強みである「独立系ファンドとしての迅速かつ柔軟な意思決定」、「中堅・中小企業の経営実態に即したきめ細やかなハンズオン支援」、「経験豊富で専門性の高い投資プロフェッショナルチーム」は、投資先企業と共に成長を目指す上で重要な要素です。

 

しかしながら、PEファンド業界も競争が激化しており、魅力的な投資案件の発掘や、投資後のバリューアッププランの実行、そして良好な条件下でのエグジットを実現することは容易ではありません。また、景気変動金利動向といったマクロ経済環境の変化も、投資活動やファンドのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

 

今後のマイルストーンとしては、新たなファンドの組成と資金調達(ファンドレイズ)の成功、有望な投資先企業の発掘と投資実行、そして投資先企業の企業価値を着実に向上させ、投資家へのリターンを最大化することが挙げられます。クレアシオン・キャピタル株式会社が、その理念と専門性を活かし、日本の中堅・中小企業の成長と再生を支援し続けることで、日本経済の活性化に貢献するとともに、ファンド運営会社として持続的な成長を遂げられるか、その手腕に注目が集まります。

 

企業情報

• 企業名: クレアシオン・キャピタル株式会社
• 所在地: 東京都港区赤坂九丁目7番1号 (東京ミッドタウン・タワー)
• 代表者: 代表取締役 細谷 耕一
• 事業内容 (公式サイト等より): 独立系プライベートエクイティ投資ファンドの運営。中堅・中小企業への投資、事業承継支援、成長支援、ハンズオンでの経営支援など。

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