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#395 桐生瓦斯株式会社 第143期決算 当期純利益 111百万円

桐生瓦斯株式会社の第143期の決算公告が掲載されましたので、その概要をピックアップします。

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第143期 決算のポイント(単位:百万円)

• 資産合計: 5,414 (約54.1億円)
• 負債合計: 2,762 (約27.6億円)
• 純資産合計: 2,652 (約26.5億円)
当期純利益: 111 (約1.1億円)

 

今回の決算では、当期純利益として111百万円(約1.1億円)が計上されています。 資産合計は約54.1億円、負債合計は約27.6億円で、純資産合計は約26.5億円です。自己資本比率は約49.0%と健全な水準を維持しています。特に利益剰余金は2,499百万円(約25.0億円)と非常に厚く積み上がっており、資本金150百万円(約1.5億円)および資本剰余金3百万円(約0.0億円、全額が資本準備金)とともに、安定した財務基盤を形成しています。固定資産が約38.1億円と資産全体の約70%を占めており、ガス供給のためのインフラ設備を保有する地域エネルギー企業の特性を示しています。

事業内容と今後の展望(考察)

 

【事業内容の概要】
桐生瓦斯株式会社は、1925年の創業以来、群馬県桐生市を中心に地域社会へエネルギーを安定供給してきた歴史ある企業です。都市ガス事業を核に、LPガス、ガス機器販売、リフォーム事業など、暮らしに密着した多角的なサービスを展開しています。 同社の公式ウェブサイトなどによると、主な事業として以下の点が挙げられます。

 

都市ガス事業: 桐生市及びみどり市の一部地域への都市ガスの製造・供給・販売。安全・安心なガス供給体制の維持に努めています。

 

ガス機器販売・施工・メンテナンス事業: ガスコンロ、給湯器、ガスファンヒーター、ガス衣類乾燥機(乾太くん)など、快適な生活を支えるガス機器の販売、設置工事、修理・メンテナンスを行っています。


その他事業: 近年では電力販売も手掛けるなど、エネルギーに関する多様なニーズに応えています。


【財務状況と今後の展望・課題】
第143期決算で当期純利益111百万円(約1.1億円)を計上し、長年にわたり厚い利益剰余金を積み上げてきた背景には、地域に根差した安定的なエネルギー供給事業に加え、ガス機器販売やリフォームといった関連事業による収益の多角化、そして何よりも地域住民からの厚い信頼があるものと推察されます。140年を超える歴史は、その信頼の証と言えるでしょう。

 

桐生瓦斯株式会社が事業を展開する地方都市においては、エネルギー自由化の進展やオール電化との競争、さらには脱炭素化への社会的な要請といった経営環境の変化があります。また、少子高齢化や人口減少といった課題も無視できません。このような中で、同社の強みである「地域密着型のきめ細やかなサービス体制」、「災害時にも対応可能なエネルギー供給インフラとしての役割」、「保安・安全管理への徹底した取り組み」、そして「ガスを軸とした多様な生活関連サービスの提供力」は、今後も事業を継続・発展させていく上で不可欠です。

 

しかしながら、ガス導管網など既存インフラの維持・更新には継続的な投資が必要です。また、カーボンニュートラル社会の実現に向け、水素や合成メタンといった次世代エネルギーへの対応や、省エネルギー化の推進も中長期的な課題となります。

 

今後のマイルストーンとしては、既存顧客との関係深化とサービス向上、リフォーム事業や電力販売など成長分野の更なる拡大、そして地域社会のニーズに応じた新たな価値提供(例えば、高齢者見守りサービスとエネルギー事業の連携など)が考えられます。桐生瓦斯株式会社が、その歴史と信頼を基盤に、変化する時代環境に適応し、地域社会の持続的な発展に貢献し続けられるか、その堅実な経営と革新への取り組みに引き続き注目が集まります。

 

企業情報

• 企業名: 桐生瓦斯株式会社
• 所在地: 群馬県桐生市仲町三丁目6番32号
• 代表者: 代表取締役 塚越 隆史
• 事業内容 (公式サイト等より): 都市ガスの製造・供給・販売、ガス機器の販売・施工・メンテナンス、電力販売など。

www.kiryu-gas.co.jp

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